タグ: 父親観察

  • 今年も目の悪い父親のWEB・PCの利用について観察してきました。

    新年あけましておめでとうございます。昨年は主にWordCampやら、県外のWordBench等で大変お世話になりました。

    今年はまた、フリーとしていろいろやっていこうと思っているので、皆さんよろしくお願いします。

    今回も年末年始は実家でグンマーらしくニューイヤー駅伝をテレビで見たりして過ごしてました。地元を走るのに未だにTVでしか見たことが無いです。

    それだけだとせっかく実家に帰った甲斐が無いので、毎年恒例になりつつある僕の父親のパソコンやスマホやインターネットとのつきあい方について、観察してきました。

    一昨年書いた記事です。

    目の悪い父親を見ていて気づいたこと。アクセシビリティについて考えたこと。

    父親のスペック

    • 64歳になりました。
    • 目がとにかく悪い。50代の頃に白内障の手術をやってるし、緑内障を患ってる。
    • PC-8801とか持ってたし、僕が小学生の頃とかは秋葉原に一緒にパソコンのパーツを良く買いに行った。既製品のPCが自宅で動いていたのはたぶん、Windows 3.1が入ってた98NOTEが最後。
    • なんかiPadも持ってた。

    拡大鏡を使ってPCを使ってた

    Windows10の拡大鏡を使ってPCとにらめっこしてました。

    Windows10の拡大鏡を使ってAmazon.co.jpのトップページを見ているところ
    とろゆにさん実家のリビングにあるPCの画面。

    昔の拡大鏡は、描画されたものが拡大されるので文字とかがジャギジャギで辛かったけど、Windows10の拡大鏡はフォントとかが綺麗に拡大されると言ってました。

    慣れの問題もあると思ったけれど、正直特殊能力にしか見えない。やっぱり画面全体を見ながら僕らはサイトを見たりアプリを使ったりしてるわけなので、結構なカルチャーショック。

    某音楽プレーヤーの最新版について文句を言っていた。

    検証してないので良くわからないのですが、某音楽プレーヤーの最新版とかだと、OSのハイコントラストモードに対応していないらしくアップデートできないと文句を言ってました。

    個人的には、いつも人間がソフトに合わせりゃ良いじゃんと思っているタイプだけど、こういった問題もあるのかと思うと、そうも言えない。これがブラウザだったらと思うといろいろ泣けてきます。

    感想

    正直感想としては、前回の記事と全く変わらないのですが、Web制作者として「アクセシビリティ」って単語が出ると、「音声ブラウザに対応したマークアップ」だとか「文字サイズの変更機能」とかいうことになりがちだと思うんですけど、そうじゃないよなぁってことをなんとなく思った次第です。

    デザインってのは間違いなく必要なんだけど、ちゃんとした情報のデザインをするってのは大切だなと。発信した情報を正しく伝えたいけど、受け手のことを想定するのは、正直限界があるというか、本当に様々人が十人十色にふれ合っているものだなと。

    そのために、制作者としてはいろいろと考えていかねばなと強く感じる今日この頃です。

    正直デザインのレイヤーでどうして良いかは僕はわかっていないのが現実なので、本当の意味でのレスポンシブ・アダプティブなWEBというを考えていかないとなと。

    やっぱり僕もメガネが無いと何も見えないし、視力も年々落ちますし。とにかく人ごとじゃないし。

    そういう意味では、WordPressにREST API等が提供されはじめ、アプリなどで情報の加工がしやすくなったというのは、一つのプラスの材料かなとも。

    ちゃんとAPIも提供するから、お前の見やすいように、使いやすいようにやってくれてええんやで!!!みたいなのが素敵だなぁと思います。

    とりあえず、ちゃんとHTMLも書きましょう。間違ってもCSSのbackground-imageで頑張らない。それがまずは第一歩なのはまだまだ変わらないと思います。

    では、今年も良い年にしましょうー。

  • 目の悪い父親を見ていて気づいたこと。アクセシビリティについて考えたこと。

    新年明けましておめでとうございます。
    今年もWordPressでCSSな1年にしたいと思います。よろしくお願いします。

    年末年始は実家に帰省してぐだぐだしていたのですが、その中でいろいろ気づかされたことをつらつらと。

    僕の父親について

    ぼくの父親について。

    • 62歳。
    • 若いときから緑内障・白内障を患い、目の手術を何度かしている。
    • 車の運転ができなくなった。
    • パソコンが30年来の趣味の一つ。PC-8801とか実家にあった。
    • 大量のLPをPCに取り込んだり、ローカルメディアサーバーを組んだり、主にオーディオ関係でPCを活用している模様。
    • パソコンは自作派。

    日常生活レベルでは、それなりに見えているようです。
    インターネットもばりばりやっていますし、iTunesもばりばりに使っているようでした。パソコン組んだり、カードを挿したりなどはできる様子。

    どうやってPCを使っているのか

    現在Windows7を使っているのですが、フォントサイズは125%、テーマを「ハイコントラスト #1」のフォント周りをカスタマイズしたものにして使っていました。

    テーマの設定画面
    テーマの設定画面

    こんな感じの画面でパソコンを使っています。

    どうやってWEBを見ているのか。

    このOSのテーマ設定、Chrome・Safari等には適用されず、IEは適用されました。さっき検証したところ、firefoxにも適用されるようです。

    IEでの表示
    IEでの表示
    firefoxでの表示
    firefoxでの表示
    Chromeでの表示
    Chromeでの表示

    こんな感じにgoogleは見えます。

    いろんなサイトを見てみる

    IEでの検証です。

    Googleの検索結果
    Googleの検索結果

    それなりに見やすいですね。ただ検索ボタンがいなくなりました。左上のロゴはfirefoxでは見えました。

    アマゾンの商品ページ
    アマゾンの商品ページ

    購入するボタンが見えない。ロゴも見えない。

    e-tax
    e-tax

    意外にこれは見やすかった。

    このブログ
    このブログ

    ブログはテキストベースなので割と読みやすいかも。

    文字色は反転しますが、画像は反転しないですね。なので、画像の周りが白くなったり、見えなくなったりいろいろと不具合が出てきます。

    感じたこと。思ったこと。

    テキスト最強

    背景が黒くなったとき、テキストを画像化したものは当然見えなくなってしまうことが多いです。テキストベースであれば、ある程度アクセシビリティを担保しやすいと思います。

    また、色などはかなり無視されますし、背景画像は表示されません。なのでCSS Spriteやっていたところは表示されません。ただし、imgタグであれば表示されます。
    CSSでのマウスオーバーなどは考え直さないといけないことが多そうです。
    Googleの検索結果に枠がついたところは、border:1px solid transparent;が設定されていました。

    アクセシビリティ≠「目が見えない人に配慮する」

    アクセシビリティという話題の時に必ず音声ブラウザという単語が出ますが、それだけじゃないなというのは当然知識としては知っているし考えるけれど、実感として得るものがありました。

    “Webアクセシビリティ”とは、”Webを利用するすべての人が、年齢や身体的制約、利用環境等に関係なく、Webで提供されている情報に問題なくアクセスし、コンテンツや機能を利用できること”ということができます。そして、そのようなWebコンテンツを”アクセシブルなWeb”といったりします。

    引用元:Webアクセシビリティとは?/基礎知識 - Webアクセシビリティポータルサイト『infoaxia(インフォアクシア)』

    みんなにとって使いやすくって大事なことです。
    画像のaltを入れるだとか、小手先では到底ケアできる問題ではない、本質的なアプローチが必要だと思います。

    やっぱりインターネットは若者だけのものじゃない

    62歳の父親がAmazonで買い物したりiTunesストアで音楽を買う時代です。
    すべての人に同じ見た目を、同じ体験ってのはそもそも不可能だという前提を改めてかみしめた上で最適なデザイン、ユーザーインターフェイスを考えなくてはいけないですね。

    将来の自分のため

    こう言うのって重箱の隅をつつくようだし、きりがないことだとは思います。
    でも、周りを見渡せば、裸眼って実は珍しい。僕も小学生からメガネな人間です。もしかしたら僕もそう遠くない将来、「目は一応見えるけれど・・・・」という異なる可能性は十分にあると思っています。
    そうなったときに、ネットで音楽やら本やら買えないのは嫌だし、歳をとっても目がもっと悪くなっても、WEB見ていたいです。

    だからこそ、人ごとにせず、制作者自身が向き合っていかなければいけない問題だと思います。

    まだまだ研究の余地が山ほどありそうで、WEBって楽しいですね。

    追記:続編書きました。

    今年も目の悪い父親のWEB・PCの利用について観察してきました。